能力を失った聖女は用済みですか?
カイエンやシスルはシャンバラ国内を駆けずり回り、川や池、井戸の調査に忙しく、王宮にいない日が増えている。
そんな中、王宮製造所も水の使用量を押さえるため、稼働率を下げなければならなかった。
「……こんな時に私の力が使えればいいのに!もう、本当に役立たずなんだから!」
王宮の温室で一人、私は叫んた。
シャンバラの人達は皆優しい。
だから、表だっては言わないけど、もしかしたらこう考えているかもしれない。
「聖女が力を使えたら、雨なんてすぐに降らせることが出来るのでは?」と。
大好きな皆の願いに答えたい、でも、答えられない。
こんなに自分が無力だと感じたのは初めてだった。
「そんなに自分を責めんなよ……俺様も悲しくなってくるぜ……」
ディアーハがふわりと背後に降り立った。
「ごめん……」
「いや、お前の気持ちもわかるからな……だが……悩むことはないかもしれねぇぞ?」
「え?」
私の周りをゆっくりと徘徊しだしたディアーハは、クンクンと鼻を鳴らすと上を向いた。
「何?何かあるの?」
「……」
ディアーハは黙って上を向いたまま。
だけど、どんなに目を凝らしても彼の見ているところには何もない。
「……ディアーハ?」
少し怖くなり囁くように尋ねると、突如ディアーハが伏せる。
そして、キチンと姿勢を正すと、私の背後を凝視した。
振り向くべきだろうか……。
ディアーハの見つめる先には、本当に何かがいるのだろうか。
そんな中、王宮製造所も水の使用量を押さえるため、稼働率を下げなければならなかった。
「……こんな時に私の力が使えればいいのに!もう、本当に役立たずなんだから!」
王宮の温室で一人、私は叫んた。
シャンバラの人達は皆優しい。
だから、表だっては言わないけど、もしかしたらこう考えているかもしれない。
「聖女が力を使えたら、雨なんてすぐに降らせることが出来るのでは?」と。
大好きな皆の願いに答えたい、でも、答えられない。
こんなに自分が無力だと感じたのは初めてだった。
「そんなに自分を責めんなよ……俺様も悲しくなってくるぜ……」
ディアーハがふわりと背後に降り立った。
「ごめん……」
「いや、お前の気持ちもわかるからな……だが……悩むことはないかもしれねぇぞ?」
「え?」
私の周りをゆっくりと徘徊しだしたディアーハは、クンクンと鼻を鳴らすと上を向いた。
「何?何かあるの?」
「……」
ディアーハは黙って上を向いたまま。
だけど、どんなに目を凝らしても彼の見ているところには何もない。
「……ディアーハ?」
少し怖くなり囁くように尋ねると、突如ディアーハが伏せる。
そして、キチンと姿勢を正すと、私の背後を凝視した。
振り向くべきだろうか……。
ディアーハの見つめる先には、本当に何かがいるのだろうか。