能力を失った聖女は用済みですか?
『ああ、実はの。ロランにいた精霊達が妾に相談に来たのじゃよ。何やら国全体に薄いヴェールのようなものが掛かっておって中に入れぬ、とな』

「ヴェールが邪魔で精霊達は中に入れなかった、と?そっか、だから、何も聞こえなくなったのね……え、いや、でも……」

それならどうして、ロランを出ても精霊と話すことが出来なかったのか。
私の表情を見て、ガラティアは何もかもを理解したように言った。

『お主の疑問はわかるぞえ。何故ロランを出ても精霊と話せなかったのか……それはな、ここシャンバラでは信仰がなかったからじゃ』

「信仰……ですか?」

『そうじゃ。精霊、神等の類いをシャンバラの民は信じぬ。信仰のない所に妾達は存在出来ぬのだ』

「あ……」

言葉が漏れたのは、思い当たることがあったから。
シャンバラの皆は無神論者だった。
だけど、シータがおイモの精霊にお願いしたのを切っかけに、思想はどんどん広がって……。

『妾達の力が届かぬこの土地から、初めて小さな祈りが届いた。だから、ほんの少し、妾は力を貸した』

「それが……イモの苗……」

ガラティアは頷いた。
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