能力を失った聖女は用済みですか?
『イモは民の祈りで実り、妾達を信じる心で成長する。そして、今、シャンバラ全土へと広がり、また、各国へ普及した。その功績により、地母神ガラティア自らが、聖女に力を貸そうと降臨したのじゃ!わかったか?うっかり聖女め』

うっかりは余計です。
だけど……これで、シャンバラは助かるかもしれない。

「あの、地母神ガラティア!今シャンバラは深刻な水不足に陥っています!どうか、雨をお願いします!」

「良いぞ」

私の力一杯の懇願に、ガラティアはあっさりと返してきた。
例えるなら「消ゴム貸して?」「いいよ」くらいの軽さ。
あまりにあっさりし過ぎて、拍子抜けしてしまった。

『ふふふ。妾の力を持ってすれば、チョチョイのチョイじゃ。ほれ、聖女よ。共に上空へ来い』

「へ?わ、私も?」

「当然じゃっ!お主、言い出しっぺであろうが!」

ガラティアはプンスカ怒った。
言い出しっぺって、地母神がまるで子供みたいに……。
あ、でも、姿も子供だから違和感はないけどね。

「わかりました!ガラティア様!お供致します!」

「うむっ!苦しゅうない、付いて参れ」

そう言うと、ガラティアはふわりと浮いてスッと消えた。
一足先に温室を出たのだろうと、私も急いで温室から出る。
そして、ディアーハの背に乗って上昇した。
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