能力を失った聖女は用済みですか?
『どうじゃ!妾すごいじゃろ?な?すごいじゃろ!』

クルリと振り向き、ガラティアは瞳をキラキラさせた。

「すごいです!さすが大地と豊穣の神ですね!」

『うむうむ!誉め言葉なら、絶賛受付中ぞ?しかし、文句は受け付けん!断固拒否じゃ!』

……地母神……面倒臭い。
だけど、ここまでの力を披露されると、その面倒臭さも許したくなる。
四大精霊(火風水土)は、大自然の法則に従って手助けする程度のものだった。
しかし、地母神は法則をまるで無視している。
何もかもデタラメ……いや、規格外だ。

『おや?遠くから土煙が』

ガラティアが額に手を翳し見下ろした先には、何かが集団になりやって来る様子が見える。
黒装束の騎馬隊……間違いなくカイエンの部隊だ。
調査中に雨が降り、大地から樹木が湧き出たのだから、きっと驚いたはずだ。

「シャンバラの王、カイエン様が調査から帰って来たんですよ」

『カイエン?おお、あの時イモ畑におった奴じゃな』

「はい。とても、有能で民思いの王様ですよ!」

そう言うと、私はディアーハに急降下を指示した。
一刻も早くこの感動をカイエンと分かち合いたい。
逸る心を抑えられず、私は空から叫んだ。
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