能力を失った聖女は用済みですか?
「リーザ、ここ最近のロランの話を聞きたいのだが」
全ての村人に食糧が行き渡ったのを見て、カイエンは話を切り出した。
村の代表リーザは私とカイエンを奥の円卓へと導くと、息子のワトを背に重い口を開いたのだ。
「最近……と言ってもね。もう気付いたらこんな惨状になっていたんだよ……何があったのかもわからないまま、草木が枯れ、作物が腐り、淀んだ空気が漂って……」
リーザは祈るように手を合わせた。
得体のしれない何かに怯えている、そんな表情だ。
「聖女様に酷いことするからさ!噂で聞いたんだけど、王様が突然力の使えなくなった聖女様を用済みだって追い出したんだとか。だから、精霊の加護がなくなったって皆言ってるよ」
リーザに代わり話に割り込んで来たのはワトだ。
年若く覇気が溢れる青年は、鼻息も荒く捲し立てた。
それにしても、噂ってとわりと正確に伝わるものよね。
普通なら尾ひれがついて変な風に伝わりそうなものだけど、3分の2くらいは合っている。
更にワトは興奮冷めやらぬ状態で、カイエンに詰め寄った。
「なぁ!あんた達、シャンバラから来たんなら、聖女様とシャンバラ王の話を知っているだろ?」
「え?あ、ああ」
「シャンバラ王と聖女様は出会った瞬間恋に落ちた。そして、大恋愛の末、妃になった聖女様には力が戻り、あっという間にシャンバラの大地が甦った!そう、これがシャンバラの奇跡だよなっ!」
ワトは拳を握り締め叫んだ。
なんだか随分、熱愛多めに伝わってるんですが。
どうしてロランの神殿での話は正確に伝わってるのに、シャンバラの話は尾ひれがつくのか!
そもそも、出会った瞬間、恋に落ちましたっけ?
確か私達、馬糞とイモの話しかしてない気が……。
困ってカイエンを見ると、こちらがびっくりするくらい赤い顔をしている。
こんなカイエンを見たのは初めてだ。
全ての村人に食糧が行き渡ったのを見て、カイエンは話を切り出した。
村の代表リーザは私とカイエンを奥の円卓へと導くと、息子のワトを背に重い口を開いたのだ。
「最近……と言ってもね。もう気付いたらこんな惨状になっていたんだよ……何があったのかもわからないまま、草木が枯れ、作物が腐り、淀んだ空気が漂って……」
リーザは祈るように手を合わせた。
得体のしれない何かに怯えている、そんな表情だ。
「聖女様に酷いことするからさ!噂で聞いたんだけど、王様が突然力の使えなくなった聖女様を用済みだって追い出したんだとか。だから、精霊の加護がなくなったって皆言ってるよ」
リーザに代わり話に割り込んで来たのはワトだ。
年若く覇気が溢れる青年は、鼻息も荒く捲し立てた。
それにしても、噂ってとわりと正確に伝わるものよね。
普通なら尾ひれがついて変な風に伝わりそうなものだけど、3分の2くらいは合っている。
更にワトは興奮冷めやらぬ状態で、カイエンに詰め寄った。
「なぁ!あんた達、シャンバラから来たんなら、聖女様とシャンバラ王の話を知っているだろ?」
「え?あ、ああ」
「シャンバラ王と聖女様は出会った瞬間恋に落ちた。そして、大恋愛の末、妃になった聖女様には力が戻り、あっという間にシャンバラの大地が甦った!そう、これがシャンバラの奇跡だよなっ!」
ワトは拳を握り締め叫んだ。
なんだか随分、熱愛多めに伝わってるんですが。
どうしてロランの神殿での話は正確に伝わってるのに、シャンバラの話は尾ひれがつくのか!
そもそも、出会った瞬間、恋に落ちましたっけ?
確か私達、馬糞とイモの話しかしてない気が……。
困ってカイエンを見ると、こちらがびっくりするくらい赤い顔をしている。
こんなカイエンを見たのは初めてだ。