能力を失った聖女は用済みですか?
「よ、良く知っているな?」

「有名な話さ。前に来たアッサラームの商隊から聞いたんだ」

……つまり、これシャルの仕業ということでOK?
各国で聖女のラブロマンスや武勇伝が広がってるのは、殿下のせいだったのか!
遠いアッサラームまで、呪いの念を送っていると、今度はリーザが言った。

「聖女様がシャンバラで幸せになって良かったと思っているよ。でも本音を言えば、ロランに帰ってきて貰いたいわ」

「母さん……」

「図々しいとは思うのよ。だけどね、なんとか私達のことも助けて欲しいの。でないと、ここを去る決断をしなくてはならないから」

「村を離れるのか?」

食い気味にカイエンが聞いた。

「……住み慣れた所だけど、こんなになってしまったらもう、生きて行けないでしょう?だから……シャンバラへ逃げるか、アッサラームへ行くか……決をとる寸前だったんだよ」

「なるほど。じゃあオレ達はいい時に来たわけだ」

「どういうこと?」

リーザは顔をしかめた。
そんな彼女に、カイエンは諭すように話始めた。
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