能力を失った聖女は用済みですか?
「さてと……オレたちも向かうか」
兵士達を見送りながら、カイエンが振り返る。
荷馬車付近に残ったのは、私とカイエン、後はラシッド。
動きたがりのカイエンは、兵士達に任せっきりで、ここにいるのが落ち着かないのだと思う。
「そうですね。ラシッド王子はどうしますか?ここで皆を待ちますか?」
「いや、私も手伝うよ!このお菓子を配れば良いのだろう?」
「え、ええ、はい」
ラシッドは荷馬車からルナシータを1袋持ち上げると、繁々と見つめた。
振ってみたり、嗅いでみたり、珍しそうに観察している。
その側で、私とカイエンも袋に持てるだけのルナシータを詰め込んだ。
「それでは王宮近くの民家の方へ行くとしましょう。兵士達もそこにはまだ行っていないはずだから」
「ああ。任せる。案内してくれ」
「では、付いてきて下さい」
ラシッドが先頭に立って歩き出し、カイエンと私はその後ろから続く。
こんな見通しの悪い霧の立ち込める中を、ラシッドは迷わずに進んでいる。
腐ってもロランの王子、住み慣れたエーデルの道は見えなくともわかるらしい。
少しだけラシッドを見直していると、霧は益々濃くなっていった。
兵士達を見送りながら、カイエンが振り返る。
荷馬車付近に残ったのは、私とカイエン、後はラシッド。
動きたがりのカイエンは、兵士達に任せっきりで、ここにいるのが落ち着かないのだと思う。
「そうですね。ラシッド王子はどうしますか?ここで皆を待ちますか?」
「いや、私も手伝うよ!このお菓子を配れば良いのだろう?」
「え、ええ、はい」
ラシッドは荷馬車からルナシータを1袋持ち上げると、繁々と見つめた。
振ってみたり、嗅いでみたり、珍しそうに観察している。
その側で、私とカイエンも袋に持てるだけのルナシータを詰め込んだ。
「それでは王宮近くの民家の方へ行くとしましょう。兵士達もそこにはまだ行っていないはずだから」
「ああ。任せる。案内してくれ」
「では、付いてきて下さい」
ラシッドが先頭に立って歩き出し、カイエンと私はその後ろから続く。
こんな見通しの悪い霧の立ち込める中を、ラシッドは迷わずに進んでいる。
腐ってもロランの王子、住み慣れたエーデルの道は見えなくともわかるらしい。
少しだけラシッドを見直していると、霧は益々濃くなっていった。