先生と生徒の関係
聞いてない
1ヶ月に一回塾に行っていたはずなのに…

どうして… 
どうして先生いなくなったの…
何も言わずにいなくなるってひどくない…
この前まで笑顔でまたねって言ってくれてたよね…
またねがこれじゃない…
塾にいなかったら会えない…
先生、どこに行ったの


走って2階にあがり
コンコン
「はーい」
「あの、卒業生のるあです」
「職員室入ってもいいですか?」
「どうぞ」
「失礼します」
「久しぶり!どうしたの?」
「あ、あの川中先生は今日休みですか?」
「あれ聞いてなかったの?」
「川中先生は先月で塾やめたよ」
「そうだったんですね。
ありがとうございます。」
「さよなら」

先生が、塾を、辞めた

頭の中が真っ白になった

これからどうしよう…

塾を出て涙がポロポロ出てきた
 
階段の上から急いで社員の先生が

「あの、るあさん」
「渡すの忘れてました」
「川中先生から手紙預かってました」
「手紙…」
「私にですか?」
「そうだよ。来た時に渡してって言われてたんです」
「あ、ありがとうございます」
震えながら言った

手紙の内容みたらもっと泣いちゃうだろうと思いながらも思い出の公園のベンチに座りながらよんだ
「るあへ
急に塾を辞めて、いなくなってごめんなさい。もっとるあの近くで3年間過ごしたかったです。もっともっとるあにバイオリンのこと教えてあげたかったのに、これ以上塾にいることができなかったことはすごく僕にとっても後悔しています。僕が塾を辞めた理由はるあのことが好きだからです。本当は僕の口から伝えなきゃいけなかったけどそんな勇気は僕にはありませんでした。るあは伝えてくれたのに本当にごめんなさい。そして僕のことを好きになってくれて本当に心から感謝しています。これからは僕のことを忘れて新しい恋に進んでください。僕はこれからもるあのことを片思いしています。高校生活思う存分に楽しんでください。友達も大切にるあも僕も好きなバイオリンも大切に過ごしてください。これからもう会えないです。さよなら。大好きです。
            川中圭人より」
ベンチで号泣した。
先生…先生…先生!!!
新しい恋に進むなんてそんなんできるわけない!
これ以上幸せな恋を掴むことなんてできない
先生じゃなきゃ嫌だ!
先生と両想いになれたのは嬉しかったけどこれからは会えない人生なんだ
両思いなのに会えない…
どうして。
こんなにも先生が大好きなのに
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