先生と生徒の関係
泣いてばっか
先生と会ってそろそろ一年半が経つ。
私ももう2年生の後半。
あと1年もしないうちに先生とのお別れだ。
私は公立に行けるか行けないかのギリギリのところなため、私立だったらと考えるとすごく短い。公立に行けるようにするため毎日受験勉強をした。 
勉強の日々が大変だったけれど週2日。
夜だけ最高の時間があった。
それは10分放課。
川中と話す時間。
先生は準備時間だけど先生についていきたくさん話した。いつも嫌がらずに優しく接してくれる。この10分間だけは勉強のことを忘れられる。幸せな時間だ。
「そろそろクリスマスだね!」
「そーだね」
「川中は誰とすごすの?」
「塾の生徒wバイトだからね」
「そっか!バイト終わりは彼女と?」
「彼女なんているわけ無いじゃん」
一安心した。
「じゃー家族?いや、友達と会う」
「それって女友だち?」
「なわけないよ!」
「るあは?誰と過ごすの?」
「私も塾だよ!」
「クリスマス会えるね」
すごく嬉しかった。この時にはもうすごく川中のことが頭から離れないくらい好きになっていた。
「うん」
「彼氏はいないの?」
「いないよ、好きな人はいるけど絶対付き合えないからw」
頑張って笑って言った。
「そっか。じゃー今年は塾でクリぼっち回避だねw」
「うん、よかった」
うまく笑えてるか心配なったけど川中に彼女がいなくて安心した。
川中と一緒にクリスマス!
ホントは二人きりが良かったけど一緒にいられて幸せ。川中はどう思ってるんだろ?すごく知りたい。

一階にコンサートのチラシが飾ってあったのを見つけた。
内容を読みじっと見つめていたら
「これ僕出るから見に来てもいいからね」
「そうなんですね!空いてたら見に行きます」 
川中のコンサート!?二回目だよ。テンションがすごくあがった。
家に帰り自分の部屋に一目散に走り、カレンダーを見た。
その日はたまたま空いていた。
ボールペンで 
先生のコンサート♡
と書いた。
その日からコンサートの日が待ち遠しくなった。
コンサート当日!
今回はコンサートマスターじゃなかったけど1stバイオリンで見やすい場所だった。自由席だったため川中が見やすい場所を選んだ。幕が開いた時私がいることを気づいたのだろう。私の方を見てくれた。
5連符を簡単そうに弾いていてすごかった。私もやりたい!弾いてみたい!
目を輝かせながら先生を見ていた。
すごいと伝えるように拍手を送った。

幕が閉まり帰ろうとしたとき

後ろから

「るあ!」 
川中が速歩きで来てくれた
「来てくれてありがとう。来てくれるなら言ってくれても良かったのに」
「コンサート興味あったのできました。」
「川中すごいね!かっこよかった」 
「ありがとう。時間だ!僕ミーティング行かなきゃ!」
「バイバイ」
「バイバイ」
一人になった時すごく寂しくなった。
寂しくて泣けて、感動でも泣けて、塾以外で会えて泣けて、先生と話せて泣けて、好きすぎて泣けちゃう。
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