チョコなんてあげないっ!
「つーか、バレンタインに、男から女にチョコ渡すのって、なんか照れるな。琳、早くこれ受け取れよ」
拳を口元に当てた広斗の頬が、赤く染まっている。
「それとも、失恋した奴のことがまだ好きだから、俺からのチョコは受け取れないってか?」
「いや……あたし、失恋してなかったよ」
「え?」
彼女だと思っていた七海ちゃんが、実は広斗のいとこだった。
全ては、あたしの思い違いだったんだ。
そして今、広斗があたしに好きだと言ってくれた。
「ねぇ、広斗。あたし、好きな人と両思いだったみたい」
「は? 嘘だろ? 誰なんだよ、そいつ……!」