チョコなんてあげないっ!


「なぁ琳、抱きしめて良い?」


そう言って広斗は、正面からあたしをギュッと、力強く抱きしめてくれる。


「今、こうして琳を抱きしめていられるのも、なんかまだ夢みてぇだけど。

俺ら、昔からずっと、お互いを想ってたなんてな」


「ほんとだね。広斗いつもあたしにだけ意地悪してたから、てっきり嫌われてるのかと思ってた」


「嫌ってねぇよ。その逆!
琳だって、『あたしの好きな人は広斗じゃない』って言ってたくせに」


そう2人で話して。

笑って。

見つめ合って。


そして、どちらからともなくキスをした。


ほんのりとチョコの味がする甘いキスを、何度も、何度も。



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