妖精姫ともふもふな妖精猫の王様~妖精の取り替え子と虐げられた王女は猫の王様と冒険がしたい~

2-1

 カリュオン王国の王都は連なった木々に土台を打ち、その上に街が作られている。

 行きかう人々の背には翼があり、大きさや色は様々だった。

 純白や漆黒の翼を持つ者。孔雀のように鮮やかな色の翼を持つ者。

 人間の国では決して見られない光景に、カテリアーナは目を輝かせた。

「すごいわ!」

 木と木の間に渡された吊り橋の上で思わず立ち止まる。

 今日はフィンラスと二人で王都の街を散策しに来ているのだが、カテリアーナにとってはどれも真新しいものばかりで些かはしゃぎ気味だ。

 眼下には雲海が広がり、その遥か下には森が見えた。

「何て壮大な景色なのかしら」

 空中庭園だと思われる場所では、ハーピィたちが楽しげに談笑している。

 まるで空そのものが一つの国になったようだった。

「カティ、落ちるなよ」

 隣からフィンラスの呆れた声が飛んでくる。

「落ちないわよ」
「先ほども同じようなことを言って、落ちかけていただろう?」
「落ちなかったからいいじゃない」
「俺が咄嗟に襟首を掴んだからな」
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