王子と社長と元彼に迫られています!
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まぶたの上が明るい。まだ頂上にいるのだろうか。そう思って重いまぶたをゆっくりと開く。薄目のまま左を向くとレースのカーテンの向こうに露天風呂、その向こうに輝く海が見えた。25歳の誕生日当日。今日もいい天気のようだ。

───あのまま気を失って、服も着ないで寝ちゃった・・・。

そんなことは初めてだった。しかも体がすごくだるくてあちこちが痛い。でも幸せな余韻だった。

───でも、お風呂でのぼせちゃったから暖房つけてない中で裸で寝たからやっぱりちょっと寒いなぁ。

そう思って布団から手を出し布団を引っ張り上げようとした時、左手に光るものが見えた。

───!?!?

薄目だった目が全開になる。左手の小指に指輪がはめられていたのだ。シルバーリングの真ん中に白くて丸いモチーフがついている。よく見ると小さな花が集まって花束のようになっている繊細なデザインだった。

───これって誕生日プレゼント・・・!?指輪なんて初めて・・・なのにサイズもぴったり・・・それにティアラのヘアクリップもそうだけど、優悟が私の為に選んでくれたなんて・・・。

居心地の悪そうな様子でアクセサリー店にいる彼を想像してしまう。それかネットで買ったのかもしれない。ショッピングサイトの検索窓に『ティアラ ヘアクリップ』とか『ピンキーリング』なんて入力する彼の姿を想像すると嬉しくて胸が弾んだ。
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