エリート弁護士は、溢れる庇護欲で年下彼女を囲い込む
むしろ嬉しくてたまらないのだが、ドキドキして午後の業務に集中を欠きそうなので、一応、文句を言わせてもらった。

けれども「休憩時間中だから問題ない」と軽くいなされてしまう。
そして今度は自分の唇にもマヨネーズをつけた矢城が、詩織を甘く誘う。

「俺のも拭いて」

矢城の狙いはわかっていても、恥ずかしくて躊躇する。
ティッシュを探してテーブル上に視線を動かしたら、両手を握られてしまった。
これではティッシュに手を伸ばせない。

「早く。赤沼が帰ってきてイチャついているところを見られるかもしれないぞ。俺はそれでも構わないが」

などと意地悪なことも言われる。

今、この建物内には自分たちしかいないとわかっているのに、詩織は周囲を見回した。
そして胸の高鳴りが最高潮に達する中で、矢城の唇のマヨネーズを舐め取った。

(昼間なのに、いいのかな。恋人だけど、いけないことをしている気分……)

背徳感のようなものが湧き、それもまた動悸を加速させる原因だ。

すぐに離れようとしたが、矢城が許してくれない。
両手の拘束を解かれても、後頭部を押さえられ、唇は触れ合ったままである。
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