本能で恋をする~after story~
「――音…?凛音?戻っておいで…?」
「ん…あ…かい、と……」
「おかえり……凛音。でもまたすぐ飛んじゃうかな…?」
「え……?
んあ……あぁ…だめ……ま、た…やぁ………」

たぶん今はベットの上にいるのだろう。
いつの間にかドレスは脱がされていて、裸になっている。
ギシッギシッとスプリングの音がして、また意識が飛びそうになる。

「凛音…?ダメだよ……まだ…イカないで……保ってて…」
頬を何度も叩かれる。
飛びそうになると、叩かれ、連れ戻される。
快楽とゆう名の繚乱。

「――音?――っておいで…?」
「ん……かい……」
「凛音…俺を見て…?」
「海斗…」
「まだまだ、終わらないからね……」





終わらない、快楽に蝕まれていた――――――

外が明るくなり始めても終わらなくて、私はずっと海斗に溺れていた。

「凛音…?」
「……」
やっと解放された時、声が出なくなっていた。


「凛音…。今日から一週間俺のお仕置きを受けてもらうからね。そしたら許してあげるよ…」
「か……」
なんとか声を出そうとするが、出ない。
「大丈夫……喋らなくていいから」


それから一週間、家から出してもらえず、ずっと海斗の傍にいた。
海斗は一週間有給を取り、ずっと傍にいる。
トイレ以外、離れることを禁じられた。

ご飯もデリバリーで、食事は海斗に食べさせてもらう。
何も―――ほんとに何もさせてもらえなかった。

「凛音…?俺のこと好き?」
「うん…好き、大好き…」
「どのくらい?」
「いっぱい。海斗の為に死んでもいいよ」
「それはダメ!凛音が死んだら俺も死ぬ」

「海斗、ほんとにごめんなさい。きみちゃんの力になりたかっただけなの」
「もう、わかったから。凛音が俺のお仕置きちゃんと受けてくれたから、許す!」
「でもこのお仕置きって………」
「何?」
「こんなにずっと海斗と一緒にいられたの初めてだったから、幸せだった!」
「そうだね。俺も幸せだった。このままずっとそうしたい位。まぁでも、これ以上はさすがに無理だから…」
「そうだね(笑)」

幸せな時間だった―――――

*****凛音 side・終*****
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