身代わりとして隣国の王弟殿下に嫁いだら、即バレしたのに処刑どころか溺愛されています
私の歌を聴きたいって言ってくれるのなら。
心地良い声に請われるまま、体を起こして歌を口ずさんだ。

狼は私にピッタリとくっついて、目を閉じている。





「寝ちゃったかな?」

しばらくして尋ねると、狼はしっぽをパタパタと振って、起きていることをアピールした。

「ふふふ。なんか、やっぱり犬か猫みたい。可愛い」

途端にペシッと叩かれるのにも慣れてきた。

「怪我は本当に大丈夫そうね。エディも……あなたみたいに無事だといいんだけど……」


狼の黒い毛に、エディを連想していた。
そういえば、この子は毛の色だけでなく、瞳の色もエディにそっくりだ。














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