身代わりとして隣国の王弟殿下に嫁いだら、即バレしたのに処刑どころか溺愛されています
私も起きないと……


エディの言った通り、朝からクラリッサとの勉強会がはじまった。地図で地形や地名を覚えながら、近隣諸国の歴史を学んでいく。
一方的に聞くだけだから、ほとんど頭に残せてないと思う。疲労感だけが半端ない。


頭の中が飽和状態になったタイミングで、ダーラがお茶をいれてくれた。一息ついていたその時、イアンが部屋にやってきた。


「失礼します。報告があって参りました」

瞳を輝かせる彼の様子に、その時が来たのだと確信した。
おそらく、ソフィア王女に関する、彼らにとって待ちに待った良い知らせだ。その場にいたダーラもクラリッサも、そろってソファーに座る。


「ソフィア様の身柄が保護されて、こちらへ向かっています」

「はあ……」

安堵の息を吐くダーラとクラリッサ。こうなると、3人の視界に私が入っていないことがよくわかる。息を潜めるようにして、彼らのやりとりを聞いていた。


「それで、いつ頃こちらへ?」

一見落ち着き払っているクラリッサだけれども、わずかに前のめりになっている姿は、必ずしもそうではないことを示している。



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