身代わりとして隣国の王弟殿下に嫁いだら、即バレしたのに処刑どころか溺愛されています
「何か……新婚の仲睦まじい姿というより、獣じみたやりとりですね」

「獣!?」

思わぬ返しに、ドキリと胸が跳ねた。
〝じみた〟じゃなくて、エディの半分は狼。まさしく獣だ。

言われてみれば、鼻を擦り合わせたり、甘噛みしたりって、動物にありがちなやりとりのようにも思える。

そういえば、以前、首筋を噛まれたこともあったけど……



「単なる噂だと思っていましたが……エドワード様には、獣の血が流れているっていうのは、本当なのかもしれませんね」

「え?どういうこと?」

どんな噂が流れているのだろうか?彼を貶めるようなものじゃなければいいけど……


「この辺りではありませんが、大陸の向こうには、獣人の暮らす国が複数あります。私は直接お会いしたことはありませんが、サンザラにも、はるばる足を運ばれる他国の獣人は、少なからずおられます。
エドワード様の母上も、異国の地より嫁いで来られた方で、狼と繋がりのある方々が暮らす国の出身であることは、周知の話です。なので、もしかしたらエドワード様にもその血が流れているのでは?と、もっぱらの噂です」

「へ、へえ、そうなの」




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