記念日はいつもバレンタイン
 わたしは目を最大限に見開いて、俊兄ちゃんを見た。

 えっ、えっ、え〜〜〜!

「嘘や……」
「嘘やあらへんて。今日、優奈が告白してくれんのかなって、昨日からワクワクしてたんやで」
 わー、どないしょー。
 嬉しすぎて、この店ん中、走り回りたい気分。

 でも、好きって……
 俊兄ちゃんがわたしを⁉︎
 ありえへん。
 絶対、ありえへん。

「なんで、俊兄ちゃんが先に言うたん? わたしが告白しよって思ってたのに……」

 俊兄ちゃんはニコッ笑うと
「俺、いらちやし。それに言葉にせんでも、もうちゃんと優奈の顔に書いてあったからな」

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