契約結婚のはずが、極上弁護士に愛妻指名されました
『だって、立派な親の娘ってだけであの瀬名先生と結婚できるんですよ? どんな方は知らないけど、女優や女子アナには負けるでしょ。それなのに、ずるいなぁ』
『まぁなぁ。案外あれかもしれないよ。奥さんの方が瀬名先生のファンだったりしてさ、パパに泣きついたのかも。瀬名先生とどうしても結婚したいのとか言ってさ』
無責任なその言葉に、和臣の胸に青い炎が灯った。
和臣は襖から手を離し、拳を作って目を閉じた。
そして小さく息を吐いて、冷静になれと自分自身に言い聞かせた。
でなければ、今すぐに襖を開けて、彼女はそんな子ではないと、声をあげてしまっていただろう。
お前になにがわかると、言い放っていただろう。
――と、そこまで思い出して和臣が眉間にシワを寄せた時、信号待ちでタクシーが止まる。
もう自宅からワンブロックのところまで来ていた。
運転手が、バックミラー越しに和臣を見た。
『まぁなぁ。案外あれかもしれないよ。奥さんの方が瀬名先生のファンだったりしてさ、パパに泣きついたのかも。瀬名先生とどうしても結婚したいのとか言ってさ』
無責任なその言葉に、和臣の胸に青い炎が灯った。
和臣は襖から手を離し、拳を作って目を閉じた。
そして小さく息を吐いて、冷静になれと自分自身に言い聞かせた。
でなければ、今すぐに襖を開けて、彼女はそんな子ではないと、声をあげてしまっていただろう。
お前になにがわかると、言い放っていただろう。
――と、そこまで思い出して和臣が眉間にシワを寄せた時、信号待ちでタクシーが止まる。
もう自宅からワンブロックのところまで来ていた。
運転手が、バックミラー越しに和臣を見た。