契約結婚のはずが、極上弁護士に愛妻指名されました
 瀬名が眉を上げて呆れたように渚を見た。
「君どこからそんなデマを? 確かに以前はそういう時期があったが今は恋人はいない。いたら、いくらなんでもこんな話はしないよ」
「そ、そうなんですね……すみません」
 そういえば義兄から聞いた話は過去の話だったかなと思い出しながら、渚はなぜか少しの安堵を覚える。
 だとしてもやっぱり納得はいかなかった。
 アナウンサーと付き合っていたこともあるほどの人物がどうしてこんな話に乗ってくるのだろう?
 今彼自身が言った通り危なっかしくてメリットのない、この計画に……。
 渚は混乱する頭のまま、首を傾げてもう一度瀬名に問いかけた。
「でも先生はどうしてそこまでしてくださるんですか? 先生にはなんのメリットもないのに……」
 せっかく協力してくれると言っているのに、否定的な言葉を口にするなんて、変な話かもしれない。
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