俺のことずっと好きでいろよ
「あ、お鍋洗うの手伝うよ。」

そう言って立ち上がったのは上田くん。

わたしの前に座っていた今宮くんを見ると、もう周りに女子だかりができていてさわやかスマイルでまた女子たちに愛想を振りまいてる。

「あ、ありがとう。じゃあ洗おっか。」

「おう。」

こういうキャンプ場はお湯がないので
お鍋にこびりついた油をとるのは至難の技だ。
2人で悪戦苦闘しながら取っていく。

「青山さんってさ。髪…綺麗だよね。サラサラじゃん?」

洗いながらそんなことを言う上田くん。

「え?でも逆に言うとそこしか褒めるとこないんだよねー。昔から言われるの。髪のことは。」

わたしはちょっとブラウンがかった綺麗な色のど直毛だ。
自慢じゃないけど小さい頃から髪だけは自信がある。
いまだってそれなりに手入れはしている。
いつもよく褒められるけど、そこしか褒められたことがない。

まあ顔とか…特に目立つわけじゃないし…普通だし…ね…

「ちがうよ。髪だけじゃなくて、十分かわいいし。俺はいいと思う…って…わー。何言ってんだ俺?」

上田くんはちょっと赤くなった。

「いや、いいよ。そんなリップサービス。」

「ちがうって。俺はほんとに青山さんかわいいって…思ってるから。」

ちょっと声大きくって、そしたら他の班の男子がやってきた。
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