Favorite Love~本命は一番近くにいた~
「言っても打ちどころ悪いかもしれないからね。ちゃんと見てもらわないと。」

「まぁな。」


「けど、ほんとによかった…」

この話を聞いてほっとしたわたしは、ようやく手の甲で涙をぬぐった。

「ひっでぇ顔。」

理輝がわたしの顔をまじまじと見た。

ほんとにきっとひどい顔してるはず。
できることなら顔をタオルで隠したい。
けど、今タオルはない。

仕方なく、下を向いた。

「ほんとひどい顔だわね。人目もはばからずに泣くような女、理輝の彼女としては認められないわね。」

その場の空気を切り裂くようなその声色に、はっと我に返った。

そうだ。忘れてた。
理輝が無事だったことに気をとられて、お父さまとお母さまがいたことを…。

「あ、すみません。わたしったら、ごあいさつもせず。」

そして、深く頭をさげて、お二人に挨拶をした。
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