Favorite Love~本命は一番近くにいた~
「結菜さん。」

「はい。」

ピンって背筋を伸ばした。

「理輝とわたしはね。いつも喧嘩してたわ。」

「はい。」

「けれど…理輝は、わたしと同じ性格だから、わたしみたいになって欲しくないって思ってた。いじっぱりなね。」

いじっぱり?

「ほんとは…あなたこそ理輝を幸せにしてくれる人だと思ってたのよ。」

「はい。」

「いじっぱりだから言えなかった。」

そして右手を差し出してきた。

「よろしく。」

表情は硬い…。
でもいじっぱりなお母さまのこれが精一杯の歩み寄りなのだ。
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