Favorite Love~本命は一番近くにいた~


「結菜。」

その日の夜。さすがに疲れ切ったわたしたち。

先週のうちに引っ越し業者が新居に家具を運んでいるはずで、わたしたちは、都内の高級マンションに住むことになる。

今日は結婚式をあげたホテルのスイートに泊ることになっていて、
さっき、部屋にひきあげてきたところだ。

「なぁに。」

朝からきつく結ってある髪のピンと格闘してたわたし。

あと、このピンとればOKのはず。

そしてそのピンが抜けたとこだった。

「よし。やっと抜けた。」

そして理輝のほうを見たら、真剣なまなざしでわたしを見てた。

「どうしたの?」

「うん。ちょっとこっち向いて。」

「うん。」

「結菜。」

改まって理輝がわたしに向かってきちんと正面から立っていた。

わたしもきりっと背筋を伸ばした。

「俺と結婚しよう。」

え?
理輝?

そして、理輝はポケットから小さなアクセサリーケースを取り出した。

パカッとふたをあけたらそこには…。

「うわ。かわいい。」

ホワイトオパールのまわりにダイヤがちりばめられた指輪が入っていた。

あまりにかわいくてみとれてしまったわたしに、理輝は真剣な言葉を続ける。
< 295 / 298 >

この作品をシェア

pagetop