エリート外科医は最愛妻に独占欲を刻みつける
とん、と頭を彼の肩に乗せて上半身を預ける。すると彼は両手でしっかりと抱えてくれて、自分は胡坐をかいてその上に私を座らせた。
「……俺が盛ったから、そのせいで魘されているのかと思った」
そう言った彼の声が本当に弱っていたので、思わず吹き出してしまう。私は彼に凭れかかって、甘えるように頭を擦りつけた。
「うん、最後、覚えてないです。……いつのまに寝たのかなあ」
「……意識が飛んだとこで止めたから」
当たり前だ。それでも続けていたら鬼畜だ。
「ごめん。もうしないから、雅が寝るまでこうしてる」
「今何時ですか?」
「朝の四時過ぎたところ」
そう言うと、彼が私の顎を持ち上げて上向かせ、唇が重なる。浅く舌を一度触れ合わせただけで離れると、今度はその手で私の両目を覆った。
「おやすみ」
「大哉さんは寝ないの?」
「雅が寝たら寝るよ」
いいのかなあ。全身で甘えている感じだけど。