君に2度目の恋をした。
まぁでも朝はぐずぐずしてられない。
「ごめんね。もう大丈夫。莉斗も一緒にママのとこ行こっか。」
「うん!」
莉斗を連れてリビングへ向かう。
「やっと降りてきたわね。」
ちょっとだけ不機嫌そうなお母さんがこれ以上機嫌を悪くしないように、
「ごめんね。」
とだけ言って、さっさと席に座る。
「あ、そっか。莉斗、お熱だけ測ろっか。」
体調はどう?どこも痛くない?今日は学校行けるかなー?なんて話しながら莉斗の体温を測る。
ピピピ_
「36.4度。莉斗、ほんとにどこも痛くない?」
「うん!僕元気だよ!」
満面の笑みで莉斗が答える。
最近学校行けてなかったもんね。
「そっか!今日は学校行ってよーし!」
「やったぁ!今日はね、図工があるんだぁ!」
きゃっきゃっとはしゃいでいる莉斗を見て、私も嬉しくなる。
「莉斗、今日は大丈夫そうね。」
さっきまで不機嫌顔だったお母さんも心做しか嬉しそうだ。
「さ、莉斗。早く朝ごはん食べて支度しなきゃ。遅刻しちゃうぞぉ??」
「あ、ほんとだぁ!急げ!急げ!」
急いでご飯を食べ始めた莉斗に、喉詰まらせないんだよーとか言いながら私もご飯を口に運ぶ。
あーあ、やっぱり配信最後まで聞きたかったなぁ。
ぼんやりとしながらのんびりとご飯を食べていると、
「ごちそうさま!」
隣から声が聞こえる。
はっとして時計を見るとあと5分で家を出なければならない時間。
私はとりあえずはそれなりの進学校へ通っているため、登校時間も早く、ついでに家からの距離もある。
「あ、やばっ!!」
残りのご飯を口にかきこみ、大急ぎで身支度を整える。
「いってきます!!」
全力ダッシュで家を飛び出る。
中学時代は陸上部だったから足には自信があるのだ。
駅まで走って電車に乗り込む。
「ふぅ…」
いつも通りの電車に乗れたらとりあえずは安心だ。
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