クールな副社長の秘密~偶然知ったら溺愛されて妻になりました~
 戻った樹は、野菜が綺麗にカットされ、更には洗い物まで終わらせている桃華に驚く。

「桃華、完璧だ。本当に助かるよ。今から焼き上がったパンを並べる作業を説明するよ。店内の事も一緒に教える」

「わかりました」

 ふたりはパンの乗った籠を持ち店内に入る。

「並べ方のこだわりは特にないんだ。お客さんが見やすいように並べてもらえるか?桃華の方が詳しそうだ。あと、レジはタブレットに写真があるから、写真を押してもらえたら値段がでるんだ。あとで触ってみて分からなければ都度聞いてくれ」

「わかりました。取りあえず私が並べてあとで確認してもらいますので、樹さんは裏の作業に戻って下さい」

 ある程度説明するつもりが、何でも手際良く作業してくれる桃華に樹は甘える事にした。

 少しでも多くのお客様に購入してもらいたいのだ。

 オープンから先週まで、買えない人が多いことが悩みだった。日曜にしか営業できないのはどうする事も出来ないが、少しでも多く作りたい。

 来ていただいても買えないまま売り切れてしまうことが心苦しかったのだ。

 初日の桃華の負担を考えると一気に増やせはしないが、沢山の方に食べてもらいたい。


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