平成極上契約結婚【元号旦那様シリーズ平成編】
ふいに横から男性の声が聞こえてハッとそちらを向いた。
そこに立っていたのは髪を明るい茶色に染め、白のスーツを着た若い男性だった。私と同じくらいか少し上といったところに見受けられる。
ネクタイは赤で、バブル全盛期の勢いそのままの格好だ。
「綺麗な髪の毛だね。それは染めているの?」
「染めていません」
「そうなんだ。めずらしいよ。可愛いし。ひとりなら俺と飲まない? この後も。この近くにいい雰囲気の会員制のクラブがあるんだ」
「いいえ。友達と来ています」
「友達って、ロイヤルブルーを着ているスタイル抜群の子?」
そう言うからには私たちのことを見ていたのかもしれない。
「……そうです」
「イケイケの友達もいいけどさ、俺は君の方が好みなんだよね。彼女を放っておいて行こうよ。もしよかったら、君が見ていたスカーフをプレゼントするよ」
やはりずっと見られていたみたいだ。
スカーフを観ていたのはだいぶ前なのに。
「いいえ。行くつもりはありません」
「えーっ、いいじゃん。もうここは飽きたし。君と飲みに行きたいな。ここよりもっと美味しいシャンパンを飲ませてあげるよ」
「けっこうです」
円城寺さんが恋人連れでショックを受けていても、初対面の男性と飲みに行きたくない。
私は彼の元から去ろうと歩き出すと、右手首が掴まれた。仕方なく立ち止まり、キッと、彼を睨みつける。
そこに立っていたのは髪を明るい茶色に染め、白のスーツを着た若い男性だった。私と同じくらいか少し上といったところに見受けられる。
ネクタイは赤で、バブル全盛期の勢いそのままの格好だ。
「綺麗な髪の毛だね。それは染めているの?」
「染めていません」
「そうなんだ。めずらしいよ。可愛いし。ひとりなら俺と飲まない? この後も。この近くにいい雰囲気の会員制のクラブがあるんだ」
「いいえ。友達と来ています」
「友達って、ロイヤルブルーを着ているスタイル抜群の子?」
そう言うからには私たちのことを見ていたのかもしれない。
「……そうです」
「イケイケの友達もいいけどさ、俺は君の方が好みなんだよね。彼女を放っておいて行こうよ。もしよかったら、君が見ていたスカーフをプレゼントするよ」
やはりずっと見られていたみたいだ。
スカーフを観ていたのはだいぶ前なのに。
「いいえ。行くつもりはありません」
「えーっ、いいじゃん。もうここは飽きたし。君と飲みに行きたいな。ここよりもっと美味しいシャンパンを飲ませてあげるよ」
「けっこうです」
円城寺さんが恋人連れでショックを受けていても、初対面の男性と飲みに行きたくない。
私は彼の元から去ろうと歩き出すと、右手首が掴まれた。仕方なく立ち止まり、キッと、彼を睨みつける。