平成極上契約結婚【元号旦那様シリーズ平成編】
「朝帰り、聞いたよー。いい子のお姉ちゃんがするなんて意外だったよ」

「大人の事情ってものがあるの。私にだって付き合いもあるしね」

久美子はベッドから降り、昨日買ったスーツに近づく。

「これいい! お姉ちゃん、私にも貸して。今度ディスコに行く約束しているの」

「ちょっと、高校生がディスコに行ったらダメでしょ。そう言うことなら貸さない」

「えーっ、そんなこと言いっこなしにして。社会科見学よ」

久美子は頬を膨らませてから、両手でお願いポーズをする。

「お姉ちゃんが連れて行ってくれてもいいのよ?」

「私はそれどころじゃないの」

脚を床につけて立ち上がり、両手を挙げて伸びをする。

「知っている。お母さんとお兄ちゃんが困ったものねって、話していたよ」

「本当にそうよね……」

綿素材のワンピースをクローゼットから出してTシャツとタオル地の短パンを脱いで着替える。

「お昼食べる?」

「んー、いらない。真夜中に色々食べちゃったから、今日は節制する。麦茶飲みに行こう。あ、お父さんは?」

「今日も会合だって。さっき出て行ったよ」

久美子は訳知り顔でニヤッと笑い、部屋を先に出て行った。
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