転性悪役令嬢~昼は少年、夜は少女~破滅フラグ回避頑張ります
 うごう。しまった。それ、前世知識。いやいや、筋肉作る人って、なんかたんぱく質取って甘いもの控えるイメージが強かったけど、実は糖分も大事なんだってのが印象に残りすぎてて。スポーツ飲料が甘いのには意味があるんだってな……。
「えっと、なんか、兄がなんか、言ってた気が……」
 てへぺろ。
「そうなんですの?運動前に甘いものを取るのはいいことなのですわね。私、頑張って食べますわ!」
 なんか、辛そうな顔してケーキを食べ出すサーシャ。
 あれ?本当に甘いもの苦手なだけ?ダイエットとかじゃなくて?んん?じゃぁ、なんで、あんなにぎくりとしたんだろう?
 女の子らしくないと思われたくなかった?なんで?
 まさか、私のことを、男として好きとか?……そ、それは、こ、困る。
 いや、サーシャはいい子だけど、夜は女な私だから、思いに答えられないし……。
 って、考えてる間に、庭に出たサーシャやマージ、それにフレッドやそのほか数人が、木刀振りだした。
 おーい、今日は数学のテスト勉強に来たんだろ……?
「ふふふ、サーシャってマージとお似合いかもね。剣の稽古好き同志」
 とクラスの子がささやいている。
「え?フレッド殿下とお似合いだと思うけど。知性派の二人って感じでしょ?」
 別の子が言っている。
 そ、そなの?で、私とは?
 会話している二人に視線を向ける。
「ねぇ、リザークは、サーシャは誰とお似合いだと思う?」
 え?あの、その、私はサーシャの相手として全く話題にも出ないの?それって、傍から見ていて、サーシャって実はリザークのこと好きなんじゃないの?って微塵も感じさせないってこと……だよね。
 あー、はい。自意識過剰でした。失敬、失敬。
 部屋に残った人間で、腹ごなしの100マス計算。
 さ、先生役の人が剣に夢中なので……一人先生役で頑張ります……って、おーい、いい加減戻ってこいっ!ったく、結局のところ、サーシャもフレッドもマージも、似たもの同志だよっ!
■68
 帰宅。
 ちゃんと、日が暮れる前に帰ってきたよ。えへ。
「リザ、おかえり!」
 出迎えた兄4が手に木刀を持っている。
 ニコニコわらって、木刀の1本を差し出す。
 ……おい、こら、兄4!
「練習に付き合うぞ」
 どや顔してもダメです。
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