運命が変えた一夜 ~年上シェフの甘い溺愛~
せめてもと、サプリメントで栄養を補おうといろいろな栄養素の入ったサプリメントを口にしてから玄関の扉を開けた。

「おはよう」
その時ちょうど隣の部屋から悟が顔を出した。
「おはようございます」
愛想笑いを浮かべて頭を下げると、綾乃はオートロックの扉が閉まったかどうかを確認する。

「あの!」
背を向けてエレベーターに向かい歩き始めていた綾乃は後ろからかけられた声に驚いて振り向いた。
「顔色悪い。ちゃんと食べてる?」
近くまで歩み寄る悟が綾乃の顔を覗き込む。
すべてを見透かされてしまうような悟の瞳に綾乃は緊張する。

「・・・はい。」
嘘だ。嘘をついた自分の言葉に、罪悪感でいっぱいになる。
「嘘だな。」
まさかの指摘に綾乃は目を丸くした。
悟は綾乃の頭に手を置いてさらに顔を近付ける。
< 55 / 349 >

この作品をシェア

pagetop