罰恋リフレイン
「突然ごめんね、氷室さんを連れてきて」
「うん……」
「翔に連絡が来たの」
そう言うと翔くんは香菜を挟んで私と向かい合うように座る。
「日野さんごめん」
翔くんまでも私に謝るから余計に居心地が悪くなってくる。
「俺はずっと知ってたんだ。蒼が日野さんのことを好きじゃないのに告白したこと」
やはりそうかと視線を落として自分の膝を見つめた。翔くんも知っていたのなら、どうして罰ゲームで告白なんてくだらないことを止めなかったのだと失望する。
「知ってたのに言えなかった。だから俺も蒼と同じで日野さんを傷つけた」
「…………」
「言えなかったというか、言わなかったって言う方が正しいかな。蒼が日野さんを本気で好きになったから」
「…………」
「今でもあいつは日野さんのことを大事に思ってるから」
「…………」
「日野さんがまだ少しでも蒼のことを好きでいてくれるならチャンスをあげ……」
「もういいよ」
翔くんの言葉を遮った。
「私が勝手に蒼くんのことを誤解したって分かったから……」
蒼くんが私をどう思っているか嫌でも理解した。
「でもね、蒼くんももう私のことを嫌いになったと思うよ。この間酷いこと言っちゃったし」
「夏城くんはそんなことで薫を嫌いになったりしないんじゃないかな。だってずっと薫のこと気にしてたんだもん」
「え?」
「ずっと私に薫の様子を聞いてたから。翔を通してね」
「やめろ香菜」
翔くんは香菜を制しても香菜はムッとした顔をして口を閉じようとはしない。
「翔にたまに薫の様子聞かれてた。薫と遊んでくれば? とか、薫の仕事どんな感じ? とか。翔が気にしてるんじゃなくて夏城くんが気にしてるんでしょ?」
「香菜……」