エリート外科医の灼熱求婚~独占本能で愛しい彼女を新妻に射止めたい~
「百合と付き合いだした時点で、梨沙子とのことは否定するべきだった。それは俺の落ち度だ。結果として、百合の気を揉ませることになってしまって、本当にごめん」
心底申し訳なさそうに謝る近衛先生を見たら、私は首を横に振ることしかできなかった。
「い、いえ。私も噂を耳にした時点で、きちんと近衛先生に確認しなかったのが悪いですし……」
「いや、百合が勘違いするのも無理はなかった。そもそも本当に婚約者がいたら、最初から俺は百合に近づいたりしていない」
「そう……ですよね」
「ああ。百合には、俺は不誠実な男に見えている?」
「い、いえ! 近衛先生が不誠実だなんて……っ」
むしろ、真逆な近衛先生だからこそ、私は戸惑ってしまったんだ。
何か、大きな事情があって、梨沙子さんと婚姻関係を結んでいるのかも?とか。
私とのことがあったあとに、梨沙子さんとの婚約が決まって、近衛先生も私への説明に困っているのかもとか……本当に色々考えた。
「俺が愛しているのは百合だけだ。俺をこんなに必死にさせる女性は、これまでもこれからも、百合だけだから」
胸に刺さる真摯な言葉に、心が揺れた。
私はこんなにも想ってくれている人を、どうして信じられなかったんだろう。
本当にバカだ。救えない、大バカだ。