クールな副社長はウブな彼女を独占欲全開で奪いたい
『おーい。電波悪いの? 聞こえてる?』

「聞こえているから、大きな声を出すなよ。……白峰さんは、病院で検査を受けて状況が落ち着いてからも、低姿勢なところは変わらないままだった。こちらが全面的に悪いのにもかかわらず、最後まで配慮深く。彼女を見ていたら、庇護欲のようなものを抱いた」

 仕事ばかりの毎日で、女性とのかかわりが極端に少なく出会いがなかった。

 だからといって欲求不満になったりせず、仕事をしていれば毎日充実感はあった。特段女性が好きというわけでもない。

 結婚したいと思えるような相手がいなければ、ずっと独りでいいと考えていたくらいだ。

「白峰さんがどういう人間なのか、少し知りたくなっただけだよ。だからまだ、好きとかそういう気持ちでは……」

『うおっ。マジか! そういうのを恋に落ちたって言うんだよな!』

 嬉々として声高らかにする陸にげんなりする。

 気になっている段階だと何度口にしても、陸は俺が恋をしていると言い張る。
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