褒め上手な先輩の「可愛い」が止まりません

テスターを手首に吹きかけて香りを楽しむ可南子に尋ねる。



「ねぇ、私には何の香りが似合うかな?」



制汗剤やらミストやら、色々試していくうちに自分も欲しくなってしまった。

いい香りに包まれながら眠れたら最高だろうな。



「そうだねぇ……このお花の匂いとかどう?」



勧められたのはピンク色のボトル。花の香りらしい。



「いい匂い! これも買っちゃお!」

「お、お小遣い大丈夫?」

「大丈夫! 先月の残りあるから!」



────
──



「そんなに気に入った……?」

「うん!」



ミストを吹きかけた手首の匂いを嗅ぎながら、可南子と帰路に就く。

先月のお小遣い残ってて良かった。



「絵と服にしか興味がなかった実玖が、新しく香水にハマるとは……」

「えへへ」



ワンプッシュしただけで幸せな気持ちになれる物がこんな身近にあったなんて。

今までは決まったお店にしか行ってなかったから、これからはドラッグストアとか雑貨屋にも行ってみようかな。
< 66 / 264 >

この作品をシェア

pagetop