褒め上手な先輩の「可愛い」が止まりません
「欲しい答えをあげることができないんだよ。だからもう、俺に助言を求めないでくれ……」
「大変だったな……お疲れ」
テーブルに突っ伏した兄の頭を優しく撫でる先輩。
いつも明るく笑ってたけど、お兄ちゃんも色々と苦労してたんだ。
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昼食を終えて、各自部屋に戻ろうとすると。
「あ、そうだ、この前見せられなかったスケッチブック見せてやれよ。この前間違えてハピの絵見せたじゃん」
「あぁ……そうだったね」
その絵見せたの、対面式の日だったっけ。
ってことは2ヶ月くらい前か。
あれから新しいのを何枚か描いたんだよね。せっかくだからそれも一緒に見せよう。
「何冊か持ってきますね」
「ありがとう!」
「今度は間違えるなよ?」
「わかってるよ! ちゃんと確認するって!」
少し強めの口調で兄に言い放ち、部屋に戻って棚からスケッチブックを数冊取り出す。
……よし。全部服の絵だ。
兄の部屋に向かい、目をキラキラさせている先輩にスケッチブックを渡した。