消費期限切れのチョコレート
「ひーなた!おはよ!
今日も旦那様と登校ですかー?
お熱いね〜(笑)」

「おはよう、有紗!
だからみーくんとはまだそんな関係じゃないって言ってるでしょ!」

あはははと言って私の肩をバシバシ叩く彼女は高橋 有紗(たかはしありさ)。お調子者で意外と頼りになる私の友人だ。

「ふ〜ん、まだ、ねぇ…」

と言ってにやにや笑ってくる。
事あるごとに茶化してくるから、たちがわるい。

「ほら、早くしないと旦那様に置いて行かれるよ!」

「だから旦那さまじゃないって!
あっ、待ってよみーくん!」

「いつまでも有紗と話してるお前が悪いんだろ」

そう言いながらも歩くスピードを落としてくれるみーくんはやっぱり優しい人だ。

「ひゅー、お熱いことで!
湊、他の女子には合わせて歩こうともしないのにねぇ…(にやにや)」

「うるせっ!日向にはなにも言うなよ!」

「さっきから何こそこそ話してるの?」

「なんでもない、お前には関係ない話だから気にしなくていいの!」

「本当に…?さっき私の名前が聞こえた気がしたんだけどなぁ…」

最近2人はよくこそこそ話してる。
こういう所見るとやっぱりいいなぁって思っちゃうし、嫉妬もしちゃう。
有紗は友達なのに…私嫌なやつだな…

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