訳アリなの、ごめんなさい
「え?」
突如向けられた、彼の茶金の瞳が、鋭く私を捉えていて、私はそれから目が離せなかった。
「本当はもっと早く聞きたかったんだ。でもアーシャは会ってもくれなかったから、、、」
彼が傷ついたように目を伏せて、そこでようやくわたしは息をする事を思い出した。
私が、婚約を破棄?
会わなかった?
どういうこと?
動き出した思考で、彼の言葉を整理するも、何一つ私の記憶に引っかからない。
訳が、わからない。
「ま、待って、」
額に手を当てて、絡まった思考を落ちつけてゆっくり呼吸をする。
「なにを、言ってるかわからないわ」
唯一絞り出た言葉は、混乱を隠しきれなくて
「わからない?」
目の前のブラッドが眉間に深くシワを寄せる。
だって、
だって、違うわ
「だって、婚約破棄をしてきたのは、あなたのほうでしょう?」
絞り出した声は、少しかすれた。
なぜ今更こんな辛い事を思い出させるのだと、怒りすら感じたが、
「馬鹿な!」
次の瞬間、強い口調で彼が立ち上がった。
「俺は、アーシャからと聞いている」
私を見下ろした彼の表情も、どこか苦しそうで、
私は更に混乱して、消え入りそうな声で言葉を絞り出す。
「私は、あなたからと、、、」
そこで2人とも、見つめ合う。
呆然と。
ブラッドは、ゆるゆるとまたソファに座り直した。
「どう、いう、ことだ?」
彼がつぶやいた時。
バタン
妃殿下の居室に続く扉が勢いよく開いた。
「アリシア嬢!!いらっしゃるか!?」
慌てた様子の王太子殿下が、転がり込んできた。
ガウンをはだけさせながら。
殿方のそんな姿を見ることがない私は小さく悲鳴を上げて、慌てて目を伏せる。
「殿下!」
ハッとしたブラッドが、かばうように私の前に立つと、殿下をたしなめる。
「す、すまん。」
その段になって、自分の姿に気づいた殿下は慌てて、居住まいを正したようだ。
「どうされましたか?」
外まで騒ぎが聞こえたのか、丁度良くヴィンが戻ってきた。
「妃が!セルーナの様子が!!」
縋るように殿下が声を上げる。
妃殿下に何かあったのか?
脳裏に先ほどまでの不安そうな彼女の姿が浮かぶ。
目の前に立つブラッドを押しのけて、私は部屋へ駆け込んだ。
突如向けられた、彼の茶金の瞳が、鋭く私を捉えていて、私はそれから目が離せなかった。
「本当はもっと早く聞きたかったんだ。でもアーシャは会ってもくれなかったから、、、」
彼が傷ついたように目を伏せて、そこでようやくわたしは息をする事を思い出した。
私が、婚約を破棄?
会わなかった?
どういうこと?
動き出した思考で、彼の言葉を整理するも、何一つ私の記憶に引っかからない。
訳が、わからない。
「ま、待って、」
額に手を当てて、絡まった思考を落ちつけてゆっくり呼吸をする。
「なにを、言ってるかわからないわ」
唯一絞り出た言葉は、混乱を隠しきれなくて
「わからない?」
目の前のブラッドが眉間に深くシワを寄せる。
だって、
だって、違うわ
「だって、婚約破棄をしてきたのは、あなたのほうでしょう?」
絞り出した声は、少しかすれた。
なぜ今更こんな辛い事を思い出させるのだと、怒りすら感じたが、
「馬鹿な!」
次の瞬間、強い口調で彼が立ち上がった。
「俺は、アーシャからと聞いている」
私を見下ろした彼の表情も、どこか苦しそうで、
私は更に混乱して、消え入りそうな声で言葉を絞り出す。
「私は、あなたからと、、、」
そこで2人とも、見つめ合う。
呆然と。
ブラッドは、ゆるゆるとまたソファに座り直した。
「どう、いう、ことだ?」
彼がつぶやいた時。
バタン
妃殿下の居室に続く扉が勢いよく開いた。
「アリシア嬢!!いらっしゃるか!?」
慌てた様子の王太子殿下が、転がり込んできた。
ガウンをはだけさせながら。
殿方のそんな姿を見ることがない私は小さく悲鳴を上げて、慌てて目を伏せる。
「殿下!」
ハッとしたブラッドが、かばうように私の前に立つと、殿下をたしなめる。
「す、すまん。」
その段になって、自分の姿に気づいた殿下は慌てて、居住まいを正したようだ。
「どうされましたか?」
外まで騒ぎが聞こえたのか、丁度良くヴィンが戻ってきた。
「妃が!セルーナの様子が!!」
縋るように殿下が声を上げる。
妃殿下に何かあったのか?
脳裏に先ほどまでの不安そうな彼女の姿が浮かぶ。
目の前に立つブラッドを押しのけて、私は部屋へ駆け込んだ。