燕雀安んぞ天馬の志を知らんや。~天才外科医の純愛~
あたしは震える手で、拓海の浴衣の帯をほどく。
「あたし、あたしのはじめての記憶が今日のことにする。そしたらもし、つばめちゃんが何か思い出しても大丈夫だから」
まっすぐ拓海を見て、拓海の胸元に触れた。「『つばめちゃん』のためでも、拓海はできない?」
「それって僕にとっても酷な話だよね」
「そうだね」
あたしは苦笑した。そして続ける。
「ねぇ、拓海。きっとあたしはあなたがしたことならなんでも許しちゃうわ」
そして、あたしは自分の浴衣の帯をほどいた。「だから、大丈夫」