捨てられママのはずが、御曹司の溺愛包囲で娶られました
家具などはすべて用意したと言われ、持っていくものも少なく業者の後を車で追いかける。
祥吾さんの運転で、いつのまにか取り付けられていた後部座席のチャイルドシートに瑠偉、その隣に私は座っていた。
実家から数十分の場所につき、車が電動のガレージの中へと停まる。その家を見て私は唖然としてしまう。
きっと友人も裕福な方なのだろう。車を降りて車庫からの階段を上がれば、緑の芝生が広がりブランコや滑り台、それを眺められるテラスがあった。
リビングも広くキッチンは最先端で使いやすそうだ。住む世界の違いを感じずにはいられない。
しかし子供の適応力はすごい。すぐに広いリビングを走り回る。
「瑠偉! 気をつけろよ」
「パパ、ぶらんこのりたい」
窓の外に見えた風景に、瑠偉は興奮気味だ。
もうすっかり父親の祥吾さんが、瑠偉の手を引いて庭へと出てブランコを押す。
二人の楽し気な様子を見て、私は自分の選択が間違っていなかったと言い聞かすしかなかった。
瑠偉が笑ってくれるなら、私はどんなことにも耐えられる。