捨てられママのはずが、御曹司の溺愛包囲で娶られました


そのまま園の外に出ると、紗耶香は急に真顔になる。その表情にズキッと心が痛むのはなぜだろう。昨日のセリフは真実だと俺自身が思いたいからだろうか。

そんなことを思いつつ、俺は昔のように助手席のドアを開ければ、紗耶香が驚いたように目を見開いた後、ぼそりと呟く。

「あいかわらず女の扱いはうまいのね」

「お前は変わったな」
つい言われた言葉に俺も口を開いていた。その言葉に紗耶香は一瞬ギュッと唇を噛んだ言葉を投げ捨てた。

「どうせ可愛げが無くなったわよ。そんなものじゃ生きてこれなかった」

その言葉に紗耶香が瑠偉を産み苦労して育ててきたのが解る。
しかし、どうしてこうなるのだろうか。小さくため息を付くと紗耶香も同時にため息を付いたのがわかる。

そのまま紗耶香が助手席に座るのを見届けると、ドアを閉めて自分も運転席へと乗り込んだ。
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