捨てられママのはずが、御曹司の溺愛包囲で娶られました
 ※さかのぼること五年前

研修最終日配属先の決定が発表され周りがざわついている中、私は人事部長に呼び出された。そしてすぐに隣の小さな会議室に連れていかれる。

「さっきの配属先の説明をしないとね」
少し申し訳なさそうに言われ、私も頷くも不安しかない。大学を卒業し、ようやくやりたいことをできると思っていた私は、先ほどの発表に呆然としていた。

「秘書課を希望していないのは百も承知だが、急に前任者が体調を崩してね』
私は食品や雑貨、可愛いものやおしゃれな物が好きで、買い付けやバイヤーそんな部署を希望していた。東和インターナショナルに内定をもらった時は本当に嬉しくて、夢いっぱいだった。それなのに。そんな思いのまま、私は秘書へと配属を言い渡されていた。

「常務の秘書は誰でもいいわけではないから」
そこまで言った人事部長に私は慌てて言葉を挟む。
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