捨てられママのはずが、御曹司の溺愛包囲で娶られました

「常務の秘書なんですか?」
もちろん常務のことは知ってはいるが、入社試験前に知識としていれたネット情報程度だ。
そして入社してから聞こえてくる話は、まるでもアイドルのようなものだった。東和グループの御曹司で、ルックスも良く仕事もできると。
しかし今まで勉強一筋で生きてきて、ロクに恋愛経験もなかった私としては、常務は雲の上の人であり、恐れ多い存在だった。だから常務秘書になれると言われても、喜ぶ気持ちは全くなく困惑の方が大きかった。アイドルは遠くから見るだけで充分だ。それよりはやりたい仕事をしたい。そんな思いからつい、私は人事部長に問いかけていた。

「どうして私なんでしょうか」

「そう言ってくれると思ったかだよ」
真っすぐに私をみながら答えた人事部長の言葉の意味が解らない。
< 13 / 251 >

この作品をシェア

pagetop