捨てられママのはずが、御曹司の溺愛包囲で娶られました
もちろん私の片思いだと思っているようだが、ここで今の状況を話すことは、祥吾さんの評判を下げることにもなりかねない。

「いいんです。それより結城さんは?」
私が結城さんの話に変えると、結城さんはホッとした表情を浮かべた。その後は食事を楽しんだ。

「じゃあ、紗耶香。また今度は飲みにでも行こうね」
ヒラヒラと手を振る笑顔の結城さんに、私も手を振り返す。結局瑠偉の話もできなかったから、飲みの誘いだって自然だ。また折をみて話をしよう。そう思うと私は会社へと戻った。

その夜、自宅に戻ってから祥吾さんから遅くなると連絡があり、本当に久しぶりに瑠偉と二人の食事をしていた。
「パパ遅いんだって」

私の言葉に、瑠偉も一生懸命大好きなオムライスを食べていた手をとめた。
「さみしいね」
私の気持ちを代弁するかのように、素直に言う瑠偉に私も苦笑しつつ同意する。
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