捨てられママのはずが、御曹司の溺愛包囲で娶られました

「紗耶香、本当に好きだ」

「うん、私も好きだよ」

何度も言われていたが、いつも何も返したことがなかった私だったが、初めて自分の想いを伝えた。
つい言ってしまったセリフだったが、心からの気持ちだ。しかしそれが恥ずかしくて、そっと距離を取ろうとした。

「疲れて帰ってきたのにごめんね。ご飯たべ……んっ!」
距離はとれたものの、すぐに激しく唇を塞がれる。それは触れるなんて可愛らしいものではなく、完全にスイッチの入った祥吾さんが仕掛ける時のキスの仕方だった。

五年前のキスの仕方を覚えていた自分にも驚いたし、初めてお互いの気持ちを伝えあったキスに抗うことなどできない。

「あっ……んっ」
甘ったるい声が漏れて、玄関だということも忘れて私たちはもつれあうようにキスをする。
恥ずかしさよりも、自分の気持ちを認めてしまった私は貪欲に祥吾さんを求める。
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