捨てられママのはずが、御曹司の溺愛包囲で娶られました
「わかりました」
チラリと時間を見れば定時を一時間ほど過ぎていたことに気づく。
明日の朝は飛行機も早いし、まだ準備も少し残っている。
常務の言葉にありがたく従うと、私は会社を後にした。
都心の会社から、数十分離れた1Kのマンションに私は住んでいる。実家は関東だが通勤するには遠かったためこの機会にと一人暮らしを始めた。
両親と弟という家族構成で、いたって普通の環境で育ってきた私にとって、初めての一人暮らしは最初のころは大変だったが、一年が過ぎようやく自炊にも慣れた。
明日から二日間家を空けることもあり、私は冷蔵庫の中の豆腐や納豆の消費期限を確認する。手早く作り置きの総菜と冷凍のご飯を電子レンジで温めると、みそ汁を作り納豆も食べてしまうことにした。