捨てられママのはずが、御曹司の溺愛包囲で娶られました


「前も言ったでしょ気にしないでって。もう終わったことだし、こうして副社長に処罰が下されて、今後の会社に損失がでないなら良かった」

フワリと微笑んで祥吾さんの頬に触れれば、泣きそうな瞳を浮かべる。

「でも、そのせいで紗耶香に辛い思いを……」

「これからたくさん幸せにして」
そう答えれば、祥吾さんは力強い瞳で頷く。

「絶対に二人を幸せにするよ。これで本当の家族になれる」
初めは瑠偉の為に結婚をした私たちだが、ようやく本当に愛し愛される普通の夫婦だ。

「なあ、紗耶香、順番が色々前後したけど、きちんと結婚式も新婚旅行もしようか。って眠い?」

「え? ううん。結婚式したい……」
その提案が嬉しいのに、祥吾さんの甘く響く声が心地よくて、腕の中が暖かくて、まだ瑠偉のところに戻らないといけないし、祥吾さんのご飯……そう思っているのに瞼が落ちていく。


「紗耶香、大丈夫。またきちんと言うから。眠って」

「でも……」

「おやすみ。愛してるよ」
その言葉を最後に私は幸せな眠りに落ちていった。

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