捨てられママのはずが、御曹司の溺愛包囲で娶られました

「明日は休みだ。拒否はさせない」

「休みだろうが関係ないじゃないですか。どうせ帰るんだし」
つい出てしまった言葉に私はハッとして口を閉じる。これではまるで朝まで一緒にいたいと言っている様なものではないか。

「へえ」
どういう心境でその言葉を言ったかわからないが、常務は何を考えているかわからない表情を浮かべると、そのまま私の手を強引に引いて地下の駐車場へと向かう。
こうなってしまえばもう私は拒否することが出来ない。


「行きますから手を放してください。誰かに見られたら大変です」
諦めに似た気持ちで冷静を装って言えば、常務は何も言うことなく手を離す。
大人しく車に乗りこれからの時間を思うとため息が零れ落ちそうになるのを、私はなんとか耐えた。

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