捨てられママのはずが、御曹司の溺愛包囲で娶られました
ふと夜中に目が覚めると、どうやら私はあのまま意識を失うように眠っていたようだった。まだ汗ばむ身体を少し動かすと、絡みつく手足に気づく。

そっと頭だけ振り返れば、そこには無防備に眠る綺麗な顔があった。

どうしよう……。

自分で朝まで一緒にいたいそんなセリフを言ったものの、実際にこのまま幸せな朝を迎えてしまえば、私はどんな感情を持つのだろう。

そんなことを思いながら、ゆっくりと身体を常務の方へと向ける。
素肌で抱き合うような形になり、私も勇気を出してそっと常務の背中へと手を回す。
もう少しだけ、もう少しだけこの温もりを。そんなことを思いながら目を閉じる。
あと五分したらここから出よう。そう思っていた私だったが、その温かさにいつの間にか眠りについてしまっていた。
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